ヤドクガエル

ヤドクガエルを飼うのは難しい?

ビバリウム制作からわずか2か月足らずで、良縁や幸運にも恵まれて、コバルトヤドクガエル3・ベントリヤドクガエル3・アイゾメヤドクガエル(シトロネラ)1・アイゾメヤドクガエル(ラフーメ)1の合計8匹のヤドクキーパーになりました。ヤドクガエルの写真をSNSに投稿していることもあって、色んな人から「ヤドクガエルって飼うのは簡単?難しい?」「自分もヤドクガエルを飼える?」といった質問をされることが多いので、飼育歴1ヶ月ちょっとの新参者ながら私の考えをまとめてみたいと思います。

ビバリウム関連記事目次

順番に記事を読みたい方のために、時系列の目次を記載しておきます。

  1. 初めてのビバリウム制作
  2. ビバリウム動画と植物紹介
  3. ビバリウム・パルダリウムの照明についての考察
  4. ビバリウム植物の経過(40日目)
  5. コバルトヤドクガエル飼育開始
  6. ベントリヤドクガエル飼育開始
  7. ヤドクガエルを飼うのは難しい?

ヤドクガエル飼育方法の調べ方

ヤドクガエル飼育方法について、ネットでもたくさんの記述があります。試しにgoogleで「ヤドクガエル 飼い方」「ヤドクガエル 飼育」等でキーワード検索すれば、数多くのページがヒットします。ただし、そのほとんどがアフィリエイト目当てで適当にコピペしただけの自称まとめサイトで、全く参考になりません。それどころか、致命的に誤った記述も数多く混じっているので、ソースを確認せずに信じてしまうのは大変危険です。
例えば、「ヤドクガエルは毒を持っているか」という点について。ヤドクガエルを自分で飼育してる人なら「野生では生息域の昆虫を捕食して毒を蓄積しているので、飼育下や人工繁殖の個体に毒はありません。」この1行で済みます。飼育の話には関係ないので、毒についてそれ以上の説明は必要ありません。それに対してアフィリエイト目当てのコピペサイトは「モウドクフキヤガエルは触るだけで人が死ぬ」とか「1匹で大人○○人を殺す能力を持つ」とか、注目を集めるための飼育に全く関係のない話題をゴシップ週刊誌やスポーツ新聞のように長々と煽っています。この時点で、そのサイトを読む価値はほとんど無いと判断できます。時間の無駄です。サイトによっては「湿った土や落ち葉の中に潜んで生活している半地中性」「ケージは100円ショップの虫かごでも問題ない」「餌やり用ピンセットが必要」とか凄まじい嘘情報が並んでることもあります。ここまで来ると、参考どころか害悪でしかありません。
ヤドクガエルの飼い方については、実際の飼育者のブログか詳しい専門書を読むのが最も確実。

ヤドクガエル―爬虫・両生類パーフェクトガイド

密林の宝石 ヤドクガエル―育て方・楽しみ方・その魅力

パルダリウムで楽しむヤドクガエル

ビバリウムの本―カエルのいるテラリウム

私は全て持っています。全部買えとは言いませんが、ヤドクガエルを飼いたいのならどれか1冊は持っておくべきでしょう。著者によって考え方が違う部分もあるので、見比べるのも参考になります。

ヤドクガエルを飼うのは簡単?難しい?

ヤドクガエルを飼うのは簡単と言う人と難しいと言う人がいます。これは、「環境と条件さえ整えば、ヤドクガエルを飼うのは難しくない」ということです。現にヤドクガエル飼育歴2か月足らずの私も、ヤドクガエル8匹を元気に飼育できて産卵までしています。
ヤドクガエルを飼うのは、アクアリウムに似ていると思います。飼育環境を丸ごと再現するのです。カエルだけを飼おうと考えると必ず失敗します。ビバリウムという名の温室に植物を育て、その中でカエルに住んでもらうのです。物音がするだけですぐ隠れてしまうかもしれません。せっかく餌を入れても食べている姿が見られないかもしれません。それでも構わない、という人にしかヤドクガエルはお勧めできません。

ヤドクガエルの飼う際の覚悟

飼育難易度はさておき、「これからヤドクガエルを飼ってみたい」という人に私が言いたいのは、「ヤドクガエルを飼うには覚悟が必要」ということです。
1つ目は、ケージの温度です。ヤドクガエルに適した気温は、大まかに20~28度と言われています。分かり易く言えば、真夏にはエアコン必須ということです。私はヤドクガエル以外にも小鳥や小動物を飼育していることもあり、夏場はずっと24時間エアコン稼働が基本です。一人暮らしにも関わらず電気代は30,000円/月になりますが、動物たちが健康に暮らすためには必要な処置です。高い電気代を払うのと、電気代をケチってヤドクガエルを危険に晒すのなら、私は迷わず前者を選びます。実際にエアコン無しで飼育されている方もいるので不可能ではないですが、エアコンをつけっ放しにできない人にヤドクガエル飼育はかなり厳しいと思います。
2つ目は、ヤドクガエルの餌は、生きている小さな昆虫です。国産種のアマガエルシュレーゲルアオガエルはCB(人工繁殖)個体なら本来昆虫食にも関わらずピンセットに摘まんだ人工餌を動かせば餌付くようですが、ヤドクガエルはCB個体でも生き餌が必須です。以前、携帯電話用のバイブレーターを使って熱帯魚の餌を動かしてヤドクガエルに餌付かせる試みもありましたが、設備の困難さに加えて栄養上の問題もあるので、やはり生きている昆虫を食べさせるしかありません。つまり、「生きている昆虫を扱うのが無理」という方は、残念ながらヤドクガエルを飼うのは不可能です。
でも、ヤドクガエルを飼ってみたい!という方は、下記の私の事例をぜひ参考にして下さい。まだ解決策があるかもしれません。
(2018年6月25日追記)
3つ目は、飼育ケージをビバリウム(=ヤドクガエルの生息環境である熱帯雨林を再現する)にするということは、予期しない不確定要素が発生するということです。具体的に挙げれば、購入した植物に付いていた昆虫が出てくるかもしれません。植栽のために土を入れれば、土に入っていた卵が孵化してクチキバエやキノコバエが飛ぶかもしれません。肉眼では見えないくらいの小さなトビムシダニもいます。クモミミズまでくっついて来るかもしれません。栄養素の残った流木にはほぼ確実にカビが生えます。私のビバリウムでも植物と一緒にワラジムシが付いてきましたし、線虫(センチュウ)が発生しましたし、キノコまで生えました。

なんとビバリウム内で蛾まで羽化しました!
ビバリウム
ビバリウム
ヤドクガエルのビバリウム内で、小さな蛾(シャクガと思う)が羽化してて驚きました。ビバリウムは大自然かよ!先月に小さな幼虫(いわゆるシャクトリムシ)を見かけたけど、それがこいつでしょうか。しかし、食欲旺盛なアズレウスが3匹もうろついてる中で、よく食べられずに成長して羽化まで辿り着いたな…。
ビバリウムの植物
ビバリウムの植物
コケの隙間から、見知らぬ植物の双葉が生えてきました。どんな植物が成長してくるのかワクワクしますね。こんな風に「自然を再現しているのだから、何が起こるか予想できない」のもビバリウムの醍醐味だと思います。ビバリウムはまさに「生きている環境」の再現なので、日々変化しています。その変化を観察するのも大きな楽しみに1つです。
植物男子を名乗る人が「虫や微生物なんかの異物は気持ち悪いから全部殺せ」みたいなことをネットで書いていて、心底悲しくなりました。植物に虫は付き物なのに。分解者である土壌生物が居ないと植物は生きていけないのに。この人は生き物が好きなんじゃないんだろうなって。生きている植物はインテリアじゃないし、ファッション扱いするなら模造品の人工観葉植物を飾ればいいし、そういう人にはヤドクガエルの飼育は全く不向きだと思います。

ヤドクガエルの餌昆虫を扱う際の対策

ヤドクガエルの餌を具体的に挙げると、ショウジョウバエ(いわゆるコバエ)とコオロギの初令(ピンヘッド)です。ヤドクガエルは大食漢なので、餌昆虫も増やす必要があります。分かり易く言うと、自宅でハエの幼虫=蛆(ウジ)を湧かせる必要があるということです!
以前、私は昆虫が苦手でした。ヤドクガエルを飼いたくてしょうがない反面、生きている虫を扱えるかどうか自信が無かったので、ヤドクガエル専門店「ワイルドスカイ」に出向いて、実際のハエ培養を見せてもらいました。餌となるハエには「キイロショウジョウバエ」とそれより大きな「トリニドショウジョウバエ」の2種類がいるんですが、小型のキイロショウジョウバエは小さすぎてウジもそうめんにしか見えません。これならいける!と飼育を決断した、大きな転機でした。

仕事関係者が来る事務所兼スタジオでヤドクガエルを飼育したい

飛び跳ねて脱走し、鳴き声を出すコオロギはNG
 → 「フライトレス」ショウジョウバエは飛べないからOK

ウジが苦手
 → 小型のキイロショウジョウバエなら小さすぎて平気

仕事関係者がハエを見たら不潔に感じないか
 → 密閉された専用培地で繁殖させているので餌用ハエは清潔
 → 「ウイングレス」のキイロショウジョウバエは羽根がないからアリにしか見えない

中大型ヤドクガエルにキイロショウジョウバエは小さすぎないか
 → トリニドでなくてもキイロを数多く与えることで対応可能。

私の場合、このようなフローで問題を解決して実際の飼育に繋げました。みなさんも色んな条件や障害があると思います。私は一人暮らしですが、「家族が虫を嫌がる」などもあると思います。問題をロジックで捉えて対策を考えて、しっかりと家族と話し合ってみて下さい。

後は、ヤドクガエルへの「愛」で克服しましょう。私は昆虫(特にイモムシ)が苦手で、想像しただけで寒気がするし、服に付いたら触れないので自ら死を選ぼうかと考えるくらい嫌いでした。でも、虫を主食とする野鳥(ヒタキやムシクイなど。俗にいう「鳴き鳥」)の囀りの美しさに惚れ込んで、ショップに入荷した際は悩みに悩みました。野鳥を飼えば、美しい囀りを毎日聞くことができる。でもそのためには、虫を毎日与えなければいけない。決断のときでした。
「なんとかなるだろう!」
餌としてミルワームを与えるのですが、そのままでは大きすぎて食べられないのでハサミで一口サイズにカットするのです。飼育開始から数日間は悪夢にうなされました 笑。でも、数日間で慣れて平気になりました。せっせとミルワームに野菜や熱帯魚の餌を与えて栄養豊富にして(ガットローディング)、野鳥に食べさせました。虫への恐怖より、喜んで虫を食べて健康に暮らす小鳥への愛情が勝ったのです!

(メジロは昆虫食ではないですが、この他にコンヒタキズグロムシクイを飼育していました)
それから後は、昆虫全般が平気になり、むしろ可愛らしくて愛おしく感じるようになりました。食わず嫌いと同様で、理解を深めることで虫嫌いは克服できるのです。ヤドクガエルへの愛情が深ければ、虫嫌いに打ち勝てるはずだと信じます!実際に私が克服して、逆に昆虫好きになったんですから!

ヤドクガエルの飼育は、本当に素晴らしい趣味です。楽しくて楽しくてしょうがない、最高の趣味です。私はヤドクガエル飼育で破産しそうです。それくらい楽しいのです。覚悟を決めた方は、ぜひ問題を解決して下さい。毎日が楽しくて人生が豊かになる、それだけの価値がある趣味です。頑張って下さい。
ビバリウム
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