2016年頃から、アクアリウムに加えて「ビバリウム」「アクアテラリウム」そして「苔リウム」「イモリウム」などと称される「テラリウム」「パルダリウム」を楽しむ人が増えてきている兆しです。私もヤドクガエルを飼いたくて初めてビバリウムを制作してみましたが、生体が入っていなくても本当に楽しくて飽きずにずっと眺めていられます。この記事を見て下さった方へ、ビバリウムの魅力を少しでも伝えられればと思います。
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ビバリウム関連記事目次
順番に記事を読みたい方のために、時系列の目次を記載しておきます。
ビバリウムとは
ビバリウム(Vivalium)とは、ケージ内で生息地の飼育・栽培環境を再現することです。 陸上環境はテラリウム (Terrarium) 、水中環境はアクアリウム(Aquarium)、水陸混在はアクアテラリウム(Aqua terrarium)と呼ばれます。最近はパルダリウム(Paludarium)という呼称も使われることが多い。パルダリウムに明確な定義はないが、湿性環境を再現したテラリウムのことを指すことが多いと言われています。当記事では、「ビバリウム」の呼称で記述していきたいと思います。
初めてのビバリウム制作(前半)
では、簡略ですが、ビバリウムケージの制作過程も記載しておきます。詳しい制作方法についてはたくさんの投稿や動画がアップされていますので、google検索してみて下さい。ビバリウムは日本より欧米の方が盛んなので、「vivarium build」などのキーワードがお勧めです。
実は、ガラスケージは約3年前に購入してたのに、多忙と資金不足で制作を進めずずっと放置してたんですよね。その間に、植栽予定だった植物も全部ダメになってしまいました。そりゃそうですよね。熱帯性植物を加温加湿せずに日本の夏や冬を越させたら枯れるに決まってる…。(過去のビバリウム制作関連は「妄想アクアリウム」参照)
2018年4月28日にビバリウム制作開始。ワイルドスカイ製自然通気式オールガラスケース(600*450*600mm)。排水ソケットを向かって右側に変更してもらいました。受注生産なので細かいアレンジができるのもポイント。まずガラス面にカッティングシートを貼ります。これはウレタンフォームを貼りつける際に、ガラス面に直接シリコンを塗るのを避けるためです。
流木とコルクボードを仮組みして、どんなレイアウトにするか構想を練ります。L字型に壁を作り、横方向にも流木を組んで二層になるようなレイアウトを考えています。
ポットのまま植物を置いて、どこに配置するかを確認します。前もって大きめの植物を植える場所を決めておかないと、後で困ることになります。今回はセンタープランツとして一番大きなタンクブロメリアを中央に配置し、手前は苔ゾーンにして左手に土植えの植物を配置予定。
発泡ウレタンフォームを吹き付けて、コルクボードと流木を固定します。ウレタンの色が緑から白に変わっているのは、途中で発泡ウレタンフォームが無くなったから買い足したためです。発泡ウレタンフォームは思ったよりすぐになくなるので、多めに準備しておいた方が無難です。吹き付けた後、数時間放置するとウレタンが2倍近く膨らんで固まります。
ちなみに、発泡ウレタンフォームはこの3本使いました。
余計なウレタンを切り取った後、ケージを配置場所に移動。これは敷材などを入れると1人では運べない重さになってしまうため。
ちなみに、このケージの配置場所は仕事場所であるパソコンデスクの隣です。テーブルがガラスなので重さを分散させるために合板の土台を敷き、さらに水漏れ対策として洗濯機用防水トレイを配置しています。電子機器の傍で水漏れすると致命的な事故になるので、備えあれば憂いなしです。
再び植物の配置場所をチェック。
- 赤玉土
- ココマット
- 軽石
土部分は3層構造にしています。今後にトビムシやワラジムシを湧かせるなら腐葉土の方が適していますが、必ずコバエが発生するのと環境バランスの不安定化を招くので、安定している赤玉土を選択しました。
極床造形君を水で溶いて側面に塗っていきます。その際、植栽用のポットも埋め込んでおきます。
メインとなる植物を配置していきます。
苔を置いてライトを点灯させてみました。ぐっとソレっぽくなったでしょ?
2018年4月29日。ビバリウム制作開始から2日間でここまできました。この後、様子を見ながらさらに植物を追加していきます。
ビバリウム用の植物
今回のビバリウム制作に使用した植物を紹介していきます。ヤドクガエル飼育を前提としたビバリウムなので、気温20~27度・湿度70%以上の環境です。その環境に合う植物を選ぶのが無難です。
アナナス(Ananas)系
インボイスネーム:ネオレゲリア”ウィニーザプー”(Neoregelia”Winnie The Pooh”)
購入先:オザキフラワーパーク
購入価格:3,480円
インボイスネーム:ネオレゲリア”アンプラセア”
購入先:charm
購入価格:1,000円
インボイスネーム:フリーセア”ヒエログラフィカ”
購入先:charm
購入価格:1,500円
インボイスネーム:ネオレゲリア”チキータリンダ”
購入先:オザキフラワーパーク
購入価格:1,580円
インボイスネーム:エクメア”スエノス”(Aechmea”Suenos”)
購入先:kei’s-bromeliads
購入価格:2,000円
インボイスネーム:ネオレゲリア”ワイルドタイガー”(Neoregeria”Wild Tiger”)
購入先:kei’s-bromeliads
購入価格:1,500円
インボイスネーム:ケスネリア”マルモラータ ティムブロウマン”(Quesnelia”marmorata Tim Plowman”)
購入先:kei’s-bromeliads
購入価格:1,500円
インボイスネーム:ネオレゲリア”ファイヤーボール”斑入り
購入先:charm
購入価格:500円
インボイスネーム:クリプタンサス”ピンクスターライト”(Cryptanthus”Pinkstarlight”)
購入先:島忠ホームズ
購入価格:598円
インボイスネーム:クリプタンサス(Cryptanthus”Tutti Frutti”)
購入先:kei’s-bromeliads
購入価格:2,000円
インボイスネーム:クリプタンサス”ビッタータス ミノア”
購入先:charm
購入価格:500円
サトイモ系
インボイスネーム:ポトス”パーフェクトグリーン”
購入先:オザキフラワーパーク
購入価格:480円
インボイスネーム:フィロデンドロン・スカンデンス
購入先:ワイルドスカイ
購入価格:980円
シダ植物系
インボイスネーム:ディプラジウム(Diplazium tomentosumマレーシア高地産)
購入先:ヤフオク
購入価格:2,900円
インボイスネーム:ディプラジウム(Diplazium sp.マレー半島高地産)
購入先:ヤフオク
インボイスネーム:ハカタシダ
購入先:ヤフオク
購入価格:498円
インボイスネーム:ネフロレピス ダッフィー
購入先:charm
購入価格:500円
インボイスネーム:ヤリノホクリハラン(沖縄県産)
購入先:charm
購入価格:900円
インボイスネーム:アオネカズラ
購入先:アテラリサーチ
購入価格:500円
インボイスネーム:コタニワタリ
購入先:ピクタ
購入価格:480円
インボイスネーム:ミズスギ
購入先:アテラリサーチ
購入価格:500円
つる性植物系
インボイスネーム:フィカスプミラ ミニマ
購入先:オザキフラワーパーク
購入価格:398円
インボイスネーム:フィカスプミラ サニーホワイト
購入先:charm
購入価格:500円
インボイスネーム:ミューレンベギア
購入先:オザキフラワーパーク
購入価格:450円
インボイスネーム:ヒメマメヅタ(台湾産)
購入先:ヤフオク
購入価格:420円
インボイスネーム:ヒメマメヅタ(台湾産)
購入先:ヤフオク
インボイスネーム:ヒメイタビ(屋久島産)
購入先:ピクタ
購入価格:780円
観葉植物系
インボイスネーム:フィットニア(アニメグサ)
購入先:オザキフラワーパーク
購入価格:398円
インボイスネーム:ヒポエステス
購入先:オザキフラワーパーク
購入価格:280円
インボイスネーム:オリヅルラン
購入先:ヤフオク
購入価格:50円
苔系
ハイゴケ
ヤマゴケ(アラハシラガゴケ)
キューバパールグラス
初めてのビバリウム制作(後半)
2018年5月8日。つる性植物を這わせてシダを植えると、一気にエキゾチックな雰囲気が高まりました。
排水ソケットは13Aサイズ。外径18mmのホースがぴったり嵌ります(現在接続しているのは内径12mm外径18mm)。購入する際は、ホームセンターなどで13Aの排水ソケットにぴったり嵌るサイズのホースや塩ビ管を確認するのが確実です。
2018年5月15日。とりあえずビバリウムが完成。
まだ苔など植物が馴染んでないので、本当の意味での完成はまだまだ先ですが。初制作で色々と失敗もしたけど、大好きなタンクブロメリアを所狭しと敷き詰めて、鮮やかなイメージに仕上がったので気に入っています。
昨今はアグラオネマなども流行ってますが、自分は専らネオレゲリア・ブロメリア派なんで、タンクブロメリアを中心に植物を選抜。ジュエルオーキッドも大好きだけど、それなら東南アジア系の植物で統一したくなるので、今回は入れていません。
動画も撮影したので、今後の記事で公開したいと思います!

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